icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科48巻7号

1994年07月発行

臨床報告

視力予後不良であった網膜中心静脈閉塞症の1病型

著者: 高橋義徳1 高橋茂樹1

所属機関: 1山形大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1405 - P.1408

文献概要

 症例1は57歳女性。初診時眼底は乳頭が発赤,腫脹し,静脈には拡張,蛇行そして,眼底出血がみられ,乳頭周囲および耳側静脈に沿って軟性白斑が認められた。組織プラスミノーゲンアクチベーターを投与したが,黄斑浮腫が増悪し,汎網膜光凝固を行った。症例2は78歳男性。初診時眼底は乳頭が発赤し,静脈は拡張と蛇行し,出血が散在していた。さらに乳頭周囲に軟性白斑が認められた。ウロキナーゼを投与したが,出血が増悪し,乳頭周囲の軟性白斑が増加した。汎網膜光凝固を開始したが,隅角に新生血管がみられた。網膜中心静脈閉塞症のなかでも乳頭周囲に軟性白斑の形成がみられる病型は特に視力予後不良なので注意が必要と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら