icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科48巻7号

1994年07月発行

文献概要

臨床報告

糖尿病網膜症7年間の追跡調査第1報積極的治療を行った一般病院での予後

著者: 秋澤尉子1 松原明子1 高原真理子2 土信田久美子3

所属機関: 1東京都立豊島病院眼科 2東京都立大久保病院眼科 3多摩南部地域病院眼科

ページ範囲:P.1411 - P.1415

文献購入ページに移動
 1984〜1990年の7年間に,前増殖性網膜症早期より積極的に光凝固を行うという治療方針で管理したType 2糖尿病患者75例150眼の網膜症自験例を追跡調査した。7年後に網膜症のない群は減少,単純性網膜症群は増加し,増殖性網膜症は増減がなかった。網膜症のない群のうちそのまま残ったのは44.1%であった。福田分類A2のうち,A2のままだったのは52.3%であり,増殖化したのは34.1%であった。全体では,改善16.0%,不変40.0%,悪化44.0%であり,従来の大学病院の報告と大差ない結果であった。大学病院では理想的管理が行われ網膜症の予後がよいと考えられるが,一般病院でも積極的に光凝固を行えば大差ない結果が得られることがわかった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?