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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科48巻8号

1994年08月発行

文献概要

臨床報告 カラー臨床報告

常染色体優性遺伝型錐体杆体ジストロフィの1家系

著者: 今澤光宏1 飯島裕幸1

所属機関: 1山梨医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1455 - P.1460

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 常染色体優性遺伝型の錐体杆体ジストロフィ(以下CRD)と考えられる1家系を報告した。5人兄弟のうち42歳と49歳の2人が視力低下と夜盲を訴え,眼科学的検査でも同様の所見を示した。検眼鏡および螢光眼底造影検査で黄斑部における輪状の網膜色素上皮萎縮がみられた。視野検査では,ほぼ正常の周辺視野を伴った輪状暗点あるいは傍中心暗点を示した。また,色覚異常,暗順応最終閾値の上昇もみられた。Photopic ERG, scotopic ERG検査を量的に評価し,錐体反応が杆体反応に比べ,より障害されていた。彼らの母親は網膜色素変性症末期に類似した高度の網脈絡膜萎縮と著明な視野狭窄を示した。また,母方の伯母と祖父も同様の症状を訴えていた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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