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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科48巻8号

1994年08月発行

文献概要

臨床報告

吸引生検が診断に有効だった眼窩炎性偽腫瘍の1例

著者: 大黒浩1 小柳秀彦1 橋本雅人1 大谷地裕明1 前川浩1 大塚賢二1 五十嵐保男1 中川喬1 佐藤均2 平池則雄2 岡崎稔2

所属機関: 1札幌医科大学眼科 2札幌医科大学第一外科

ページ範囲:P.1469 - P.1471

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 右眼に進行性の眼球運動障害および乳頭浮腫をきたし,悪性腫瘍との鑑別診断に吸引細胞診が有効であった眼窩炎性偽腫瘍の52歳女性の症例を報告する。以前に右眼瞼腫瘤の治療を受けていた。右眼に全方向性の眼球運動制限,うっ血乳頭,眼球突出が認められ,視力は0.1であった。画像では,眼窩内に充満した腫瘍が認められた。以上より,偽腫瘍,偽リンパ腫および悪性リンパ腫などのリンパ球系の腫瘍が最も疑われ,転移性の硬性癌などの可能性も否定できなかった。吸引細胞診により腫瘍は良性の腫瘍と診断され,さらに生検により眼窩炎性偽腫瘍と確診された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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