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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科48巻8号

1994年08月発行

文献概要

臨床報告

MRIで診断されたうっ血乳頭を伴う乳癌の髄膜転移

著者: 関敦子1 田中紀子2 宮崎守人3 栗原和之4 野呂瀬一美5 瀬川雄三5

所属機関: 1市立大町総合病院眼科 2飯山赤十字病院眼科 3佐久市立国保浅間総合病院眼科 4厚生連篠ノ井総合病院眼科 5信州大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1481 - P.1484

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 うっ血乳頭を示した患者で,乳癌の髄膜転移がCTでは確認できなかったが,MRIによって判明した症例を報告した。4年前に乳癌の切除術を受けた66歳の女性が,視力低下,難聴,髄膜炎症状を訴えて来院した。うっ血乳頭を示していたため,頭蓋内転移を疑ってCTを行ったが異常をみなかった。しかし,造影MRIで肥厚した髄膜が造影増強され,全身検査と合わせて乳癌の硬膜転移と診断された。病巣がくも膜下に進展すれば髄膜癌腫症になる。MRIはこれらの病巣描出に優れていることから,悪性腫瘍の頭蓋内転移の局在診断にはMRIが有効であると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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