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連載 眼の組織・病理アトラス・95
サイトメガロウイルス網膜炎
著者: 猪俣孟1 向野利彦1 石本聖一1
所属機関: 1九州大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.1556 - P.1557
文献購入ページに移動サイトメガロウイルス感染には先天感染と後天感染がある。感染者の多くは不顕性で,無症状である。先天感染は経胎盤感染で,患児の多くは無症状であるが,稀に黄疸,肝脾腫,小頭症,網膜炎,脳石灰化などを示す。新生児は産道で感染する。成人で感染すると,サイトメガロウイルス単核症cytomegalovirus mononucleosisを起こし,発熱,肝炎,異型リンパ球増加が起こる。エイズおよび臓器移植後の免疫抑制薬や副腎皮質ステロイド薬の使用によって,生体の免疫力が低下すると,潜在性のHCMVが再活性化して日和見感染が起こる。
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