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臨床報告
正常眼圧緑内障における薬物療法の検討
著者: 小関信之1 新家真2 鈴木康之3 白土城照4 山上淳吉5
所属機関: 1東京都老人医療センター眼科 2東京大学附属病院分院眼科 3関東逓信病院眼科 4東京大学附属病院眼科 5JR東京総合病院眼科
ページ範囲:P.1645 - P.1650
文献購入ページに移動2%carteololおよび0.04% dipivefrine点眼はNTGに対して有意の眼圧下降(1.0〜1.6mmg)を示した(p<0.05)。一方,mean deviation (Humphrey自動視野計中心30-2プログラム,STATPAC)を指標として経時的視野変化を検討したところ,観察開始前眼圧,年齢,視野障害などが治療群と差のない無治療コントロール群では経過開始12,18か月で開始前と比較してmean devlationの有意な低下を認めたが(p<0.05),点眼または内服群では有意の変化を示さなかった。このことより,眼圧下降療法または脳循環改善薬投与がNTGの視野障害進行を遅延しうる可能性があることが示唆された。
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