icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻1号

1995年01月発行

文献概要

臨床報告

汎網膜光凝固眼の広角赤外螢光眼底造影所見

著者: 須藤憲子1 村岡兼光1 得居賢二1 高橋京一1

所属機関: 1群馬大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.121 - P.127

文献購入ページに移動
 走査レーザー検眼鏡(SLO)を用いた赤外螢光眼底造影により,汎網膜光凝固後の脈絡膜循環を観察した。筆者らが開発した広角造影法を併用して,正常眼10眼と汎網膜光凝固後の増殖糖尿病網膜症19眼を検索した。この方法により,渦静脈を越える周辺まで脈絡膜血管を観察できた。汎網膜光凝固後には,全例で光凝固部全体の螢光輝度が低下していた。個々の光凝固斑ではベール状螢光が欠如し,脈絡毛細管板の閉塞と考えられた。光凝固斑を横切る脈絡膜血管が観察可能であり,光凝固領域全体の脈絡膜血管は光凝固前に比べ狭細化していた。治療量の汎網膜光凝固後では,脈絡毛細管板の閉塞と脈絡膜螢光輝度の低下があり,これは脈絡膜血液量の減少と判断され,さらに,脈絡膜血管の狭細化が起こっていた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら