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臨床報告
新生血管を伴う周辺型糖尿病網膜症の1例
著者: 新城光宏1
所属機関: 1沖縄県立那覇病院眼科
ページ範囲:P.141 - P.144
文献購入ページに移動 糖尿病網膜症における基本的な変化は,中間周辺部での網膜血管病変であることが示されている。また,黄斑耳側部位では血管床閉塞の程度は他の部位に比べて軽度の変化しか示さず,新生血管の発生頻度も比較的少ないことが示されている。
筆者は,基礎疾患として糖尿病を有する51歳の女性に,白内障手術後,糖尿病網膜症の増悪をみ,両眼耳側周辺部網膜にのみ白線化血管の形成を伴う幅広い無血管野と網膜新生血管を生じた症例を経験した。周辺部網膜に無血管野を生じる疾患は幾つかあるが,糖尿病網膜症を除き相当する疾患は認められなかった。周辺型糖尿病網膜症は一般に進行が遅く,予後は良好であるとされているが,このタイプでも増殖性変化をとる可能性に留意しておく必要があるのではないかと考えた。
筆者は,基礎疾患として糖尿病を有する51歳の女性に,白内障手術後,糖尿病網膜症の増悪をみ,両眼耳側周辺部網膜にのみ白線化血管の形成を伴う幅広い無血管野と網膜新生血管を生じた症例を経験した。周辺部網膜に無血管野を生じる疾患は幾つかあるが,糖尿病網膜症を除き相当する疾患は認められなかった。周辺型糖尿病網膜症は一般に進行が遅く,予後は良好であるとされているが,このタイプでも増殖性変化をとる可能性に留意しておく必要があるのではないかと考えた。
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