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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻1号

1995年01月発行

臨床報告

特発性脈絡膜出血の1例

著者: 助川俊之1 花崎秀敏1 木村顕子2

所属機関: 1福井県済生会病院眼科 2福井県済生会病院病理部

ページ範囲:P.151 - P.154

文献概要

 強角膜ぶどう腫および慢性緑内障を基盤として特発性駆逐性脈絡膜出血の前段階である特発性脈絡膜出血を示した症例を報告した。患者は41歳の女性で数日前から右眼痛と流涙を認め,排便時に力んだ際に突然右眼激痛と頭痛をきたした。両眼に著明な強角膜ぶどう腫,角膜混濁,角膜への結膜上皮侵入を呈し,右眼角膜中央部にはフルオレスチン液の貯留があり,ザイデルテストは陰性であった。眼底は角膜混濁のため透見不能であった。右眼は視力0であり,眼圧コントロール不能な緑内障を呈し,眼痛が著しかったため右眼球摘出術を行った。病理診断にて角膜潰瘍,前房消失,脈絡膜出血があり,脈絡膜出血による続発緑内障と診断された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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