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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻1号

1995年01月発行

文献概要

臨床報告

C型慢性肝炎治療経過中に見られたインターフェロン網膜症

著者: 岸本直子1 有地美和1 山田紫織1 白紙靖之1 上原雅美1

所属機関: 1松下記念病院眼科

ページ範囲:P.155 - P.159

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 インターフェロン(IFN)投与中のC型慢性肝炎患者の眼底検査を施行し,24例中10例(42%)に網膜症を認めた。網膜症は視神経乳頭周囲の綿花様白斑と少数の線状網膜表層出血を特徴とし,IFN投与を継続しても自然に消退した。網膜症発症例では非発症例に比べて高齢者が多く,IFN投与による肝機能障害の回復も著明であった。血小板減少や貧血の程度,治療前の肝機能障害や高脂血症の程度には両者間で差がなかった。IFNα2aはIFNβよりも網膜症発症率が高く,投与方法や投与量の違いによると思われた。IFNを投与される患者では,眼科的検査が必要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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