icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻1号

1995年01月発行

文献概要

臨床報告

灰白質に多巣性病変がみられた視神経炎の1例

著者: 宇都宮三和子1 小澤哲磨2 武田克彦34

所属機関: 1東京大学医学部眼科学教室 2東京逓信病院眼科 3東京大学医学部神経内科 4現:三井記念病院

ページ範囲:P.187 - P.191

文献購入ページに移動
 患者は,1986年5月に右視神経炎を,8月に左視神経炎を発症し,その約1年後に視力改善が見られた31歳の男性。視力改善の後,全身痙攣発作で始まる神経症状が5年間にわたり多発し,MRI (T2強調画像)では主として灰白質に,またわずかに白質にも多発する病変を認めた。多発性硬化症にしては,MRI所見も非典型的で,いまだに確定診断がついていない。多発性硬化症といわれていた症例のなかにも症状を現わしにくかった灰白質を好んで侵す,多発性硬化症類縁の疾患が存在する可能性があると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?