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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻10号

1995年10月発行

臨床報告

甲状腺眼症による複視に対する放射線療法後の手術

著者: 中島理子14 小笠原孝祐2 朝倉章子1 森敏郎1 渋谷政子1 栗原英夫3 田澤豊4

所属機関: 1岩手県立中央病院眼科 2小笠原眼科クリニック 3栗原甲状腺クリニック 4岩手医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1663 - P.1666

文献概要

 甲状腺眼症による眼球運動制限に伴って生じた複視に対して,球後に放射線照射を行ったのちに外眼筋手術を施行して術後良好な眼位矯正が得られた。対象は男性4例,女性8例,計12例である。放射線治療は球後にリニアック15〜20Gyを10日間に分けて照射した。照射後平均1か月の期間を置いて外眼筋手術を行った。手術の翌日から正面視において複視は消失あるいは軽減した。1例には外眼筋手術を追加した。今回の症例は複視の自覚から手術まで平均6.1か月であった。放射線照射を行うことによって手術までの期間を短縮することが可能となり,この方法は有効な治療法と思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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