文献詳細
臨床報告
文献概要
日本では稀なフックス角膜内皮変性症の3世代にわたる家族内発症例を報告した。発端者は72歳の女性であり,両眼の滴状角膜,角膜実質浮腫および軽度の上皮浮腫を認め,フックス角膜内皮変性症の第2期と診断した。3世代にわたる家系調査の結果,細隙灯顕微鏡検査,角膜内皮細胞分析によるフックス角膜内皮変性症第2期と考えられた例が3例(男性2例,女性1例),第1期と考えられた例が1例(男性)発見された。また,2眼に開放隅角緑内障を認めた。本家系は常染色体優性遺伝を示し,加齢に伴って疾患が重症化した。
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