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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻10号

1995年10月発行

臨床報告

レーザースキャニングトモグラフィを用いた緑内障性視神経乳頭障害の診断

著者: 富田剛司1 遅啓民1 北澤克明1

所属機関: 1岐阜大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1701 - P.1705

文献概要

 レーザースキャニングトモグラフィ法にて視神経乳頭を解析し,その緑内障診断の有用性について検討した。解析装置は,Heidelberg Retina Tomograph (HRT)を用いた。正常眼では乳頭周囲網膜神経線維層の輪郭(NFL輪郭)は通常上下側で高く耳鼻側で低い滑らかな二峰性あるいは台形を示し,乳頭辺縁の幅は均一で十分に広かった。反対に緑内障眼では,NFL輪郭は主に乳頭辺縁萎縮の存在する部位において,一部あるいは全体が低下し,二峰性のパターンが消失していることが多く,また乳頭辺縁の幅は不均一で陥凹が拡大していた。これらの所見を基に緑内障を診断した診断力は,2人の検者の平均で82.5%であった。HRTは日常の緑内障診療に有用であると思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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