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臨床報告
文献概要
発症から3年以上経過した両眼性の地図状脈絡膜炎の59歳の男性で,萎縮病巣の辺縁の新鮮病巣を1か月ごとにフルオレセイン螢光眼底造影とインドシアニングリーン赤外螢光眼底造影(IA)を用いて経過観察した。これらの部では病初期は両造影とも造影早期から後期まで低螢光を示し,IAにて脈絡膜中大血管の中断所見を確認することができた。1か月後には同部で脈絡膜中大血管が造影された。これらの所見から活動性の部では,発症1か月までに脈絡膜中大血管からの螢光がブロックされる時期が存在することがわかった。このブロックは,螢光眼底造影所見からprecapillary arterioleの閉塞による網膜色素上皮の浮腫によると考えた。
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