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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻13号

1995年12月発行

文献概要

臨床報告

特発性黄斑円孔の走査レーザー検眼鏡所見

著者: 栗原かすみ1 大島裕司1 石橋達朗1 尾崎恵子2 蔵田善規2 大島健司2

所属機関: 1九州大学医学部眼科 2福岡大学医学部眼科

ページ範囲:P.1892 - P.1898

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 特発性黄斑円孔の症例,26例39眼の網膜硝子体の状態を走査レーザー検眼鏡を用いて観察した。このうち24眼に硝子体手術を行い,術前後の網膜硝子体の状態を比較検討した。アルゴンレーザー光による走査によって,後部硝子体膜の牽引により中心窩の陥凹が消失し,その後網膜の一部に亀裂が入って黄斑円孔が形成されていく様子が観察された。ヘリウムネオンレーザー光による走査では,円孔周囲の剥離と嚢胞性変化がみられた。この2つのレーザー光で観察することにより,黄斑円孔の形成過程に後部硝子体膜の接膜方向の牽引が強く関与していることが証明された。また,硝子体術後は術前の黄斑円孔の時期にかかわらず,中心窩の陥凹が戻り,網膜剥離が消失した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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