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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻2号

1995年02月発行

文献概要

連載 眼の組織・病理アトラス・100

神経線維腫症

著者: 猪俣孟1

所属機関: 1九州大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.212 - P.213

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 神経線維腫症neurofibromatosisは1882年にvon Recklinghausenによって最初に報告された全身性の過誤腫hamartomaで,神経提由来の組織,特に知覚神経,シュワン細胞,メラノサイトが存在する皮膚,耳,眼などに多発性の神経線維腫を発生する。
 用語の混乱を避けるために,NIH ConsensusDevelopment Conferenceは,神経線維腫症をneurofibromatosis 1(NF−1)とneurofibroma—tosis 2(NF−2)に分けた。NF−1は従来フォン・レックリングハウゼン病von Recklinghausen'sdiseaseまたは末梢性神経線維腫症と呼ばれていたもので,皮膚に茶褐色の色素斑,すなわちカフェ・オ・レ斑café-au-lait spotsや神経線維腫,虹彩のリッシュ結節Lisch's nodules,視神経膠腫optic nerve gliomaなどが出現する。NF−2は,従来中枢性神経線維腫症または両側聴神経腫症bilateral acoustic neurofibromatosisと呼ばれていたもので,中枢神経,特に聴神経が侵されるが,皮膚所見に乏しい。いずれも優性遺伝形式をとる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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