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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻2号

1995年02月発行

文献概要

臨床報告

眼窩膿瘍の5例

著者: 橋本雅人1 五十嵐保男1 大谷地裕明1 鈴木純一1 勝田聡1 中川喬1

所属機関: 1札幌医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.265 - P.269

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 眼窩膿瘍5例の臨床および画像所見について報告した。臨床所見では眼瞼腫脹,眼痛,眼球偏位が全例に認められ,これらが同時に存在する場合,眼窩膿瘍を疑う有力な所見と思われた。画像所見としては,①全例に副鼻腔炎と眼窩壁の骨破壊像を認めた。②眼窩内膿瘍は境界不明瞭な類円形を示すのに対し,骨膜下膿瘍は境界明瞭な扁平形を示した。またmass effectの存在は眼窩蜂窩織炎との鑑別上重要である。③5例中2例では造影CTで,ring enhanceがみられた。
 抗生物質全身投与で改善を認めない場合,または臨床所見や画像所見から膿瘍が疑われた症例では積極的な手術を施行するべきであると考えた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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