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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻2号

1995年02月発行

文献概要

臨床報告

アトピー白内障の手術術式

著者: 郷渡有子1 尾花明1 上江田信彦1 三木徳彦1

所属機関: 1大阪市立大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.277 - P.282

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 最近5年間に当科でアトピー白内障の手術を行った14例18眼を対象として,また過去の報告例277眼も加えアトピー白内障の手術術式を検討した。当科では嚢外摘出術で破嚢しなかったものは全例術後に網膜剥離をみなかったことから最近推奨されている水晶体全摘出術,前部硝子体切除術,輪状締結術が初回から必要とは思えない。ただし,破嚢やNd-YAGレーザー後嚢切開術で硝子体脱出を認めた例は後嚢と硝子体・毛様体・周辺部網膜の癒着,牽引,硝子体の前方移動により術後剥離が生じると考えられ,前部硝子体切除術や輪状締結術の併用が必要であろう。白内障術前に鋸状縁または毛様体裂孔に伴う網膜剥離のある例は水晶体全摘出術,硝子体切除術,輪状締結術が望ましいと思われる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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