臨床報告
ドライアイ患者の自覚症状と季節変化
著者:
引地泰一12
吉田晃敏1
福井康夫2
浜野孝3
李三榮3
荒木かおり3
堀本幸嗣3
高村悦子4
北川和子5
大山充徳5
檀上幸孝6
近藤晶子7
藤島浩89
戸田郁子8
坪田一男89
所属機関:
1旭川医科大学眼科学教室
2釧路赤十字病院眼科
3大阪船員保険病院眼科
4東京女子医科大学眼科学教室
5金沢医科大学眼科学教室
6国立大阪病院眼科
7熊本大学医学部眼科学教室
8東京歯科大学市川総合病院眼科
9亀田総合病院幕張クリニック眼科
ページ範囲:P.293 - P.299
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1月,4月,7月,および10月の各1か月間に,共同研究参加施設を受診した10歳以上の初診患者2,127例に,涙液および眼球表面に関する検査を行い,ドライアイの有無を調査し,ドライアイ患者の症状の特徴,特に季節の変化と症状との関係について検討した。359例(17%)がドライアイ患者と診断された。「目が疲れやすい」,「めやにがでる」,「目がごろごろする」,「目が乾いた感じがする」,「目が赤い」,「何となく目に不快感がある」,および「目が痛い」の7症状を1月に訴えたドライアイ患者の割合は,4月,7月,および10月のそれらと比べ有意に低率であった(p<0.05)。以上から,季節の変化がドライアイ患者の症状の程度に影響を与える可能性が示唆された。