icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻3号

1995年03月発行

特集 第48回日本臨床眼科学会講演集(1)

学会原著

マイトマイシンCを用いた翼状片手術の基礎的検討と治療成績

著者: 前谷悟1 杉山哲也2 山口ひとみ2 清水一弘2 濱田潤2 伊藤裕啓3 福原雅之1 守屋伸一1 中西清二1 奥田隆章1

所属機関: 1生駒総合病院眼科 2大阪医科大学眼科学教室 3大阪医科大学第二病理学教室

ページ範囲:P.345 - P.348

文献概要

 マイトマイシンC (MMC)は,線維芽細胞増殖抑制作用を有しており,翼状片再発防止に有用である。筆者らは,術中にMMCを浸したMedical Quick Absorder (MQA)の切片を強膜に接触させるという新しい手術方法を考案した。有色家兎を用いた基礎実験では,0.02mgMMC含有MQAを用いた場合に,強膜に侵襲を及ぼすことなく,線維芽細胞の増殖が抑制されているのが確認された。さらに同量のMMCを用いた臨床成績では,翼状片手術施行後6か月以上経過観察できた86例99眼を対象とした。1眼(1.0%)に再発を認めたが,術中・術後に合併症を認めず,ほぼ良好な結果を得た。以上より,本法によるMMCの至適量は0.02mgであると考える。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら