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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻3号

1995年03月発行

文献概要

特集 第48回日本臨床眼科学会講演集(1) 学会原著

円錐角膜の不正乱視の定量的検討

著者: 富所敦男1 大鹿哲郎2 宮田和典3 徳永忠彦4 鮫島智一4

所属機関: 1大宮赤十字病院眼科 2東京厚生年金病院眼科 3東京大学医学部眼科学教室 4宮田眼科病院

ページ範囲:P.349 - P.352

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 円錐角膜19例27眼を対象に不正乱視の定量的検討を行った。解析には角膜形状解析装置(TMS—1TM)により測定されるマイヤーリング上の屈折力の分布曲線を正弦曲線に近似し,その回帰残差より不正乱視を定量化する方法を用いた。TMS−1TMにより測定される25本のマイヤーリングのうち,5,10,15本めの測定値の平均値を解析に用いた。正乱視量,不正乱視量のそれぞれと眼鏡矯正視力(対数値)の間の相関係数Rは0.48(p=0.011),0.59(p=0.001)で両者とも有意な負相関があった。しかし,正乱視量と不正乱視量を独立変数,眼鏡矯正視力(対数値)を従属変数とする重回帰分析では,偏相関係数は正乱視量が0.22(p=0.281),不正乱視量が0.43(p=0.027)となったことから,眼鏡矯正視力は主に不正乱視量によって規定されているものと考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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