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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻3号

1995年03月発行

文献概要

特集 第48回日本臨床眼科学会講演集(1) 学会原著

網膜剥離失明眼の晩期合併症

著者: 武田憲夫1 福尾吉史2

所属機関: 1国立千葉病院眼科 2糸魚川総合病院眼科

ページ範囲:P.423 - P.426

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 未治療もしくは非治癒の網膜剥離眼に長期間を経て発症した合併症につき検討を加えた。最近3年間に6例の症例がみられ,網膜剥離の持続期間は8年から60年にわたっていた。3例は未治療であり,3例は手術を受けたが非治癒もしくは再剥離をきたした症例であった。5例は緑内障を起こしており,白内障,虹彩後癒着,周辺虹彩前癒着が共通してみられ,また4例にはiris bombéがみられた。眼圧上昇の機序としては周辺虹彩前癒着もしくはiris bombéが関与していると思われた。未治療もしくは非治癒の網膜剥離眼は,たとえ失明しているといえども定期的な経過観察が必要であると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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