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特集 第48回日本臨床眼科学会講演集(1) 学会原著
角膜移植後の抜糸が上皮細胞に与える影響
著者: 島﨑潤1 佐竹良之1 高野洋之1 楊浩勇1 戸田郁子1 小野眞史1 藤島浩1 坪甲一男1
所属機関: 1東京歯科大学眼科
ページ範囲:P.453 - P.456
文献購入ページに移動抜糸による角結膜染色スコアー,角膜知覚,涙液層破壊時間,涙液機能の変化はなかった。紡錘形上皮細胞出現率は,抜糸前の15眼(47%)から4眼(25%)と有意に減少した(p=0.04)。平均上皮細胞面積は,抜糸により有意の変化がみられなかったが,抜糸前に1,000μm2以上と著しく増大していた症例では全例で減少した。上皮透過性は,抜糸により若干改善していたが有意差はなかった。しかし抜糸前に100ng/ml以上であった13眼中10眼は抜糸により改善をみた。自覚的には,異物感,眼の開けやすさに改善を認めたものが多かった。全体としては,抜糸による上皮細胞の変化は症例による差が大きかったものの,上皮細胞面積の増大,透過性の亢進がみられた例の多くは,抜糸により改善した。
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