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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻3号

1995年03月発行

文献概要

特集 第48回日本臨床眼科学会講演集(1) 学会原著

地図状脈絡膜炎の長期経過

著者: 桑原敦子1 西村哲哉1 宇山昌延1

所属機関: 1関西医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.477 - P.481

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 地図状脈絡膜炎の症例8例13眼の長期経過を検討した。年齢は26歳から55歳,平均42歳で,性差はなく,経過観察期間は6か月から11年,平均6.4年であった。初発病巣が乳頭周囲から始まったものは8眼,黄斑部が3眼,赤道部が1眼であった。治療は活動期には副腎皮質ステロイド薬,抗生物質,非ステロイド性消炎薬などの内服を行い,活動性病巣は2週から4週,平均3週で,比較的速やかに消炎し始めた。しかし,固定状態となる時期は2か月から2年6か月,平均5か月を要し,治療に抵抗して慢性進行型の経過をとるものがあった。経過観察中,半数以上は再発ないし拡大,進行するため,いったん完治したようにみえても長期間の経過観察が必要であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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