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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻3号

1995年03月発行

文献概要

特集 第48回日本臨床眼科学会講演集(1) 学会原著

眼筋麻痺患者における抗GQ1b IgG抗体

著者: 鈴木利根1 千葉厚郎2 楠進2 三須一雄1 藤田恒明1 小原喜隆1

所属機関: 1獨協医科大学越谷病院眼科 2東京大学医学部神経内科

ページ範囲:P.497 - P.500

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 Fisher症候群患者の急性期血清中にガングリオシドGQ1bに対するIgG抗体が特異的に認められ,同症候群の有用な診断法として応用できる。抗体価は眼球運動障害と相関している。本研究ではFisher症候群以外の外眼筋麻痺患者41例(原因確定例26例,不明15例)を対象として血清中の同抗体をELISA法で検索した。原因不明の外眼筋麻痺2例のみに同抗体が検出され,他の39例はすべて陰性であった。抗体陽性の2例はFisher症候群と同様の機序で眼筋麻痺が出現した非典型的Fisher症候群と考えられた。血清抗GQlb IgG抗体の検査は眼球運動障害を呈する患者の病態診断の上で有用と考えられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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