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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻4号

1995年04月発行

文献概要

特集 第48回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

白内障手術を施行した後部円錐水晶体の1例

著者: 長田さやか1 齋藤友護1 望月清文1 大西克尚2

所属機関: 1金沢大学医学部眼科学教室 2九州大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.613 - P.616

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 後部円錐水晶体を呈する4歳の男児において白内障手術の際に採取した水晶体嚢の病理所見を検討した。2歳時に羞明を主訴として当科を初診した際には右眼に軽度の後嚢下白内障を伴う後部円錐水晶体がみられた。経過観察中に白内障の進行により右眼視力が低下したので,白内障に対する手術を行った。術後にハードコンタクトレンズによる視力矯正と健眼遮蔽を行ったところ右眼矯正視力は術前0.3から術後4か月で0.8へ改善した。病理検査で後嚢円錐部に正常では存在しない上皮細胞層が観察され,本症の発症機序として円錐部の上皮細胞層の異常増殖が考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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