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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻4号

1995年04月発行

文献概要

特集 第48回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

鈍的眼外傷により後房眼内レンズが結膜下に脱出した1例

著者: 岸本直子1 有地美和1 白紙靖之1 上原雅美1 中嶋基麿2 杉本浩一

所属機関: 1松下記念病院眼科 2関西医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.617 - P.620

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 偽水晶体眼が鈍的眼外傷を受け,術創が哆開して眼内レンズが球結膜下に脱出した1例を経1験した。症例は62歳女性で,手術はfornix baseの結膜弁を作成後,角膜輪部の後方約1mmの強膜に7mmの3面切開を行い,continuous curvilinear capsulorhexisを作った。水晶体を乳化吸引後,光学部直径6.5mmの3ピースレンズを嚢内固定し,強膜創は9-0ナイロン糸でshoelace縫合した。術後4か月後に扉の取手で左眼を強打した。9-0ナイロン糸が断裂して術創は哆開し,眼内レンズは上部球結膜下に脱出していた。手術創の狭い白内障手術後4か月を経過しても,強打すると術創が哆開して眼内レンズが眼外に脱出する危険があることが示された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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