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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻4号

1995年04月発行

文献概要

特集 第48回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

脈絡膜毛細管板血管内皮にみられる偽足様構造物

著者: 山本禎子1 小幡博人2 福田覚3 山下英俊4

所属機関: 1東京厚生年金病院眼科 2東京大学医学部病理学教室 3東京大学医学部眼科学教室 4東京大学医学部電子顕微鏡研究室

ページ範囲:P.657 - P.660

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 正常ヒト眼球47眼の脈絡膜毛細管板血管外表面の微細構造を観察し,すべての眼球の脈絡膜毛細管板に基底膜の断裂部から突出した血管内皮細胞突起を確認した。この血管内皮細胞突起の形態は径が0.1〜0.5μm,長さは0.2〜2μmであり,さらにその内部構造は突起の突出方向と平行に走る線維状構造物で満たされるものが最も多かった。眼球内の他の組織との比較では,血管内皮細胞突起は脈絡膜毛細管板に最も多く観察され,また,その出現方向は網膜色素上皮方向に最も多かった。人種,年齢,性,眼底部位,周囲組織の変化による偽足様突起の出現頻度に差がないことから,本突起は脈絡膜毛細管板の基本的な構造物であることが推察された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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