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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻4号

1995年04月発行

文献概要

特集 第48回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

中心性漿液性脈絡網膜症,中心性滲出性脈絡網膜症と屈折

著者: 五嶋摩理1 李偉1 原田卓1 山内啓子1 宮永嘉隆1

所属機関: 1東京女子医科大学附属第二病院眼科

ページ範囲:P.661 - P.664

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 31〜59歳の中心性漿液性脈絡網膜症(CSR)88例(男性75例,女性13例)と20〜49歳の中心性滲出性脈絡網膜症(CER)9例(全例女性)について,屈折を調べた。CSR群では,正視〜+2.0Dに分布する割合が患眼で66%,健眼で54%と対照群より高く,屈折の平均値を比較すると患眼,健眼のいずれにおいても対照群と比べ有意に遠視傾向にあった。強度近視眼ではすでに存在している広範囲の脈絡膜萎縮がCSRを生じにくくさせていると考えられた。CER群では患眼の屈折は-1.5D〜-8.25Dであった。強度近視の症例が2例含まれていたが,検眼鏡所見と螢光眼底撮影ではコーヌスや豹紋状眼底などの眼底の近視性変化は強くなく,CER群の脈絡膜の構築を眼底の近視性変化から推察するといずれも軽度から中等度の折視と同等と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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