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特集 第48回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著
外傷性視神経症の視野
著者: 奥沢正紀1 初田高明1
所属機関: 1京都第二赤十字病院眼科
ページ範囲:P.729 - P.731
文献購入ページに移動 外傷性視神経症にみられる視野欠損の様相は症例ごとに異なっており不規則なものが多く,それらの損傷部位は視神経管内とされているが,それ以外の部位の損傷によると思われる自験例16例について残存視野の状態とその経時的変化を調べ,視神経疾患に関するこれまでの知見をもとに各症例の損傷部位と病態について検討した。残存視野を5つのパターンに分け,それぞれ不規則欠損型6例,傍中心暗点型5例,消失型3例,鼻側欠損型1例および下方欠損型1例であった。下方欠損型の損傷部位は螢光眼底造影の結果から視神経乳頭付近で,その病態は血液循環障害であると考えられた。
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