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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻4号

1995年04月発行

文献概要

特集 第48回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

外傷性眼球破裂の予後

著者: 斎藤了一1 山川慶太1 三島一晃1 北岡隆1 雨宮次生1

所属機関: 1長崎大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.737 - P.740

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 眼球破裂の明確な定義は現在のところなされていない。筆者らは,眼球破裂の定義を(A)鈍的外力による強膜創が角膜輪部より6mm以上後方に生じている場合,(B)強膜創が角膜輪部より6mm以上後方まで生じており,創の形成に鈍的外力,鋭的外力ともに作用した可能性があるが,眼内異物は証明されていない場合とし,当科を過去約8年間に受診した32眼について検討を行った。
 受傷患者は,30歳台を頂点とする山型分布を示し,男女比は約10:1であった。受傷時期は9月が多く,受傷象限は耳上側に多くみられた。角膜輪部から強膜創後端までの距離が10mm以内の症例,当科で積極的に硝子体手術を行うようになった1990年以降の症例は予後良好であった。創が2象限にわたる症例は予後不良であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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