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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻4号

1995年04月発行

臨床報告

子癇発作に続発した一過性皮質盲の1例

著者: 柏原俊博1 尾上晋吾1 三村治1 下奥仁1 尾崎孝平2 丸川征四郎2

所属機関: 1兵庫医科大学眼科学教室 2兵庫医科大学ICU

ページ範囲:P.749 - P.751

文献概要

 子癇痛発作に伴って一過性に視力低下をきたし,その後全身状態の改善と共に視力の回復をみた30歳女性の1例を経験した.子癇発作後2日目に両眼とも光覚弁にまで視力が低下したが,前眼部,中間透光体に著変はなく,眼底には軽度点状出血を認めるのみであった。
 画像診断で,後頭葉領域に低吸収領域がみられ,血液所見で播種性血管内凝固症候群を生じていた。全身状態の改善と共に脳浮腫は消失し視力も1.0まで改善をみた。このことから脳血管の攣縮による脳低酸素症と毛細血管透過性充進による局所性の脳浮腫が発症の原因と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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