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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻5号

1995年05月発行

文献概要

特集 第48回日本臨床眼科学会講演集(3) 学会原著

成人型封入体結膜炎の輪部・角膜病変

著者: 中川尚1 中川裕子1 木全奈都子1 荒木博子1

所属機関: 1東京女子医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.857 - P.860

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 成人型封入体結膜炎49例を対象に,輪部・角膜病変について検討した。上輪部浸潤は49例中31例(63%)にみられ,発病2週間以内では23例中18例(78%)であった。上方からの軽度の血管侵入は7例(14%)に観察された。角膜にはびまん性あるいは小円形の上皮下混濁が49例中31例(63%)に認められ,発病2週間以内では23例中19例(83%)と高率であった。これらの角膜上皮下混濁は上方周辺部に多く,表面はフルオレセインに染色されなかった。成人型封入体結膜炎では,発病初期に高頻度に輪部・角膜病変がみられ,これらの病変はアデノウイルス結膜炎との鑑別診断上,重要な所見と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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