文献詳細
特集 第48回日本臨床眼科学会講演集(3)
学会原著
文献概要
桐沢型ぶどう膜炎の5症例に対して,赤外螢光眼底造影を行った。いずれも硝子体手術を施行しており,術後視力は3症例で向上,1症例で不変,1症例は光覚弁にまで低下した。従来の螢光眼底造影では,周辺部網膜の黄白色病変部は顆粒状および均一な過螢光を示した。網膜動脈の一部では血管炎による螢光色素の漏出を認めた。赤外螢光眼底造影では,黄白色病変部は低螢光を示し,その中に不整な脈絡膜血管が造影されていた。これは脈絡膜循環障害を示すものと考えた。ときに,網膜血管に一致した不連続な過螢光がみられた。これは臨床症状の悪化する時期と一致していた。
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