icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻5号

1995年05月発行

文献概要

特集 第48回日本臨床眼科学会講演集(3) 学会原著

水晶体脱臼と虹彩前癒着を生じたホモシスチン尿症の1例

著者: 新保里枝1 谷野富彦1 東範行1

所属機関: 1国立小児病院眼科

ページ範囲:P.899 - P.902

文献購入ページに移動
 ホモシスチン尿症に伴う水晶体脱臼で,経過観察中に顕著な虹彩前癒着をきたした3歳男児の1例を報告した。初診時右水晶体は外上方に,左水晶体は外下方に偏位する程度であったが,経過観察中に左水晶体が前房側に脱臼して虹彩を圧迫し,浅前房,角膜との虹彩前癒着をきたした。視力の変化や眼圧上昇はなかった。毛様体皺襞部からレンゼクトミー,前部硝子体切除術を施行し,虹彩前癒着を粘弾性物質の使用および鈍的に解除した。術後経過は良好で,視力は矯正にて1.0を得ている。水晶体脱臼では本症のような急激な合併症を起こすことがあり注意が必要と思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら