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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻5号

1995年05月発行

特集 第48回日本臨床眼科学会講演集(3)

学会原著

Kearns-Sayre症候群2例と慢性進行性外眼筋麻痺4例の検討

著者: 近江源次郎1 大野貴之1 数尾久美子1 不二門尚1

所属機関: 1大阪大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.923 - P.927

文献概要

 Kearns-Sayre症候群(KSS)と慢性進行性外眼筋麻痺(CPEO)はともにミトコンドリアDNAに大欠失を認めるミトコンドリア機能異常に基づく同一疾患群であることが最近解明されてきた。しかし,両者は発症年齢,網脈絡膜変性の有無などで臨床上区別されている。今回2年間に筆者らが経験したKSS2例とCPEO 4例の臨床的特徴をレトロスペクティブに検討した。その結果KSS 2例中1例は,発症年齢がCPEOのように遅かった。またCPEO 4例中3例に網脈絡膜変性を認めた。このことから,KSSとCPEOとは臨床的特徴により分類することは難しく,ミトコンドリア機能異常の程度差により臨床的特徴出現の差が生じると類推された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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