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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻5号

1995年05月発行

文献概要

特集 第48回日本臨床眼科学会講演集(3) 学会原著

網膜の時間変調感度分布

著者: 福原潤1 井内史恵1 湯川英一2 田町武司3 八木浩代4

所属機関: 1奈良県立三室病院眼科 2奈良県立医科大学眼科学教室 3服部記念病院眼科 4済生会奈良病院眼科

ページ範囲:P.963 - P.967

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 眼底直視下のフリッカー視野測定の新しい方法,時間変調感度分布測定(temporal modulationperimetry:TMP)が開発された。視標,背景,固視標からの光は赤外線眼底テレビカメラを通して網膜に投影される。この装置では刺激の大きさ,周波数,光量,変調度および背景の光量を自由に変えられる。直径視角50分の点滅する円形視野の時間変調閾値が正常者の中心と周辺で測定された。時間変調閾値は上下法で測定した。正常者のTMPの結果は時間変調閾値の偏心に伴う上昇が従来の結果に比べて軽度であることを示した。さらに従来の視機能検査では臨床的に異常のみられない時期に,TMPでは閾値の上昇を示す例がみられ,ごく軽度の視機能低下に対する評価を可能にすることを示唆している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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