icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻5号

1995年05月発行

文献概要

特集 第48回日本臨床眼科学会講演集(3) 学会原著

網膜血管腫による網膜・硝子体病変への硝子体手術

著者: 筑田真1 高橋一則1 橋本浩隆1 小原喜隆1

所属機関: 1獨協医科大学越谷病院眼科

ページ範囲:P.975 - P.978

文献購入ページに移動
 後天性網膜血管腫は硝子体手術を行わずとも比較的予後が良好とされているが,今回,硝子体手術を必要とした網膜・硝子体病変を伴う後天性網膜血管腫の2症例を経験した。症例1は92歳男性で,白内障と硝子体出血を認めたため,経毛様体扁平部前嚢温存超音波水晶体乳化吸引術,硝子体手術および光凝固を行った。血管腫は瘢痕化し,術後1年においても再発はみられない。症例2は49歳女性で,増殖組織を伴った強い硝子体牽引により進行性の牽引性網膜剥離を認めた。硝子体手術に加えて光凝固,冷凍凝固および強膜バックリングを施行して血管腫の癌痕化と,網膜の復位を得た。術後10か月においても再発はみられない。後天性血管腫の中には,積極的な硝子体手術が要求される症例が存在する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?