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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻5号

1995年05月発行

特集 第48回日本臨床眼科学会講演集(3)

学会原著

HIV感染と合併した梅毒性ぶどう膜炎の2例

著者: 佐村雅義1 中西徳昌1 河田博1 荻野公嗣1 幸田富士子1 本郷由紀子2 山口ひとみ3 永田洋一3 藤野雄次郎3

所属機関: 1公立昭和病院眼科 2三井記念病院眼科 3東京大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.979 - P.983

文献概要

 梅毒性ぶどう膜炎の発症から初めてhuman immunodeficiency virus (HIV)感染が判明した2症例を報告した。症例1は45歳男性で,不特定男性同性愛の経験がある。両眼に強い視神経乳頭浮腫,出血を伴う網膜血管炎が,さらに右眼には網膜静脈分枝閉塞がみられた。症例2は42歳男性で,不特定異性間性的接触の経験がある。両眼に網膜血管炎が,右眼には出血を伴う嚢胞様黄斑浮腫がみられた。ともに梅毒検査陽性から梅毒性ぶどう膜炎と診断したが,HIV検査陽性であった。ペニシリン製剤およびステロイドの投与により炎症は消退した。梅毒性ぶどう膜炎をみた場合,HIV感染合併の可能性を考慮に入れる必要があると思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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