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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻5号

1995年05月発行

文献概要

臨床報告

老人性円板状黄斑変性 網膜色素上皮剥離型の赤外螢光眼底造影による脈絡膜新生血管の検出

著者: 福島伊知郎1 松原孝1 高橋寛二1 大熊紘1 宇山昌延1

所属機関: 1関西医科大学眼科科学教室

ページ範囲:P.1011 - P.1016

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 老人性円板状黄斑変性で大型の網膜色素上皮剥離を伴った症例37例38眼にインドシアニングリーン赤外螢光眼底造影(ICG螢光造影)とフルオレセイン螢光眼底造影(フルオレセイン螢光造影)を行い,両造影を比較した。新生血管の検出率はICG螢光造影では36眼95%,フルオレセイン螢光造影では23眼61%で,両造影を合わせると97%に新生血管が証明された。ICG螢光造影は新生血管が色素上皮剥離の内外のいずれに存在しても,フルオレセイン螢光造影よりも新生血管の検出に優れていた。また,ICG螢光造影でみられた新生血管の位置はフルオレセイン螢光造影でみられたnotch signやhotspotとは一致しないことがあった。これらの結果から,網膜色素上皮剥離を伴った老人性円板状黄斑変性の新生血管の検出にはICG螢光造影は欠かせない検査法であることが明らかになった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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