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特集 第48回日本臨床眼科学会講演集(4)
学会原著
文献概要
老人性円板状黄斑変性の網膜下円板状病巣の位置診断には,眼底の検眼鏡的所見に加えて蛍光眼底造影の所見を総合して行われるが,実際には出血のために診断困難な場合もある。このような症例で,MRIが網膜下病巣の診断に有用であった2症例を経験し,MRIによる網膜下病巣の診断,手術中の所見,手術後の所見を対応させて検討した。その結果,今回の2症例では,MRIで予測された網膜下病巣の部位と範囲は,硝子体手術中に確認した部位とほぼ一致していた。病巣の範囲の診断にはT1強調画像でもT2強調画像でも十分であった。さらに,T1強調画像でガドリニウム静注によるenhanceを行うことで病巣内の血腫と線維血管膜を区別することが可能であった。
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