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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻6号

1995年06月発行

文献概要

特集 第48回日本臨床眼科学会講演集(4) 学会原著

大津赤十字病院新生児集中治療室における未熟児網膜症の動向

著者: 宮村昌孝1 田中利和1 吉村長久1 谷村剛2 細井進2

所属機関: 1大津赤十字病院眼科 2大津赤十字病院小児科

ページ範囲:P.1098 - P.1100

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 大津赤十字病院新生児集中治療室(NICU)において管理された極小未熟児69例について,1990年4月〜1992年8月の33例をA群,1992年9月〜1994年8月の36例をB群とし,両時期の網膜症発症について検討した。A群の時期の管理法に比し,B群の時期には,①保育器内の環境酸素濃度(FiO2)を原則的に25%以下に保つ,②人工呼吸時の酸素濃度,分圧などを必要最小限に抑える,③補液,ミルク投与などによる急激な体重増加を差し控える,などの未熟児管理がなされた。より厳格な管理をされたB群ではA群に比し,有意差はなかったが,網膜症発症率の減少が見られた。さらに眼科,小児科などの連携を深め,より適切な未熟児管理法を検討していくことが重要であると思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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