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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻6号

1995年06月発行

文献概要

特集 第48回日本臨床眼科学会講演集(4) 学会原著

老人性円板状黄斑変性の他眼にみられた色覚障害

著者: 竹内正光1 大熊絋1 高橋寛二1 宇山昌延1 三木弘彦1 市川一夫2 深見嘉一郎3 田邉詔子4

所属機関: 1関西医科大学眼科学教室 2社会保険中京病院眼科 3福井医科大学 4名古屋第一赤十字病院眼科

ページ範囲:P.1135 - P.1138

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 老人性円板状黄斑変性の他眼に後天性の色覚障害が発生しているかどうかを検討した。片眼が本症の他眼39眼(調査群)と,同年齢の31眼(対照群)を対象とした。標準色覚検査表第2部を用いた仮性同色表呈示装置(SPP2)を用いて行い,検査表の背景照度を変化させ,1,000,100,30ルックスの3つの条件下で行った。1,000ルックスでは,両群に差は見られなかったが,100ルックスと30ルックスでは,調査群は対照群よりも,有意に大きい誤答率を示した。本症の他眼には,Standard Pseudoiso—chromatic Plates Part 2を用いた色覚検査の照度を低下させると,後天性の色覚障害が発生していることが証明され,本症の他眼には既に本症発症以前から黄斑部の網膜色素上皮を中心とした障害が生じていることが示された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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