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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻6号

1995年06月発行

文献概要

特集 第48回日本臨床眼科学会講演集(4) 学会原著

後天性免疫不全症候群2例にみられたサイトメガロウイルス網膜炎

著者: 湯口幹典1 横山朝美1 朱雀五十四1 白井正一郎1

所属機関: 1名古屋市立大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1146 - P.1150

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 症例1は41歳の男性で,後天性免疫不全症候群(AIDS)で内科に入院中,両眼にサイトメガロウイルス(CMV)網膜炎がみられた。ガンシクロビル投与で,CMV網膜炎は鎮静化したが視神経が萎縮し,肺炎を併発して死亡した。症例2は53歳の男性で,不明熱で内科に入院中,human immunodeficiency virus抗体陽性を指摘された。両眼に糖尿病網膜症があり,右眼にCMV網膜炎がみられたためAIDSと診断され,ガンシクロビル投与と汎網膜光凝固を行った。ガンシクロビルの中止1か月後に,CMV網膜炎が右眼に再発,左眼にも発症した。フォスカーネットを使用し有効であったが,骨髄抑制のため長期投与はできなかった。CMV網膜炎の再発防止には光凝固は無効であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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