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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻6号

1995年06月発行

特集 第48回日本臨床眼科学会講演集(4)

学会原著

糖尿病網膜症の5年良性化率

著者: 大西智子1 北野滋彦1 小柴利枝1 樋宮明美1 堀貞夫1

所属機関: 1東京女子医科大学糖尿病センター眼科

ページ範囲:P.1151 - P.1154

文献概要

 1988年に初診した糖尿病患者231例(460眼)を対象に網膜症各病期の5年経過を調査し,網膜症の初診時有症率,5年後発症率,5年良性化率および各病期の経時的比率について検討した。初診時網膜症(福田分類)の頻度はO群64.6%,A群23.7%,B群11.7%で,初診時有症率は35.4%,5年後発症率は18.2%であった。網膜症5年間の経時的推移では,初診時O群ではA,B群へ移行する比率が直線的に増加,初診時A群では初診後2年までB群の比率が増えた後再び減っていた。初診時B群では徐々にA群の比率が増加し,眼科的治療による5年良性化率(B→A群)は77.8%であった。これらの比率は,網膜症の適切な管理を行うための1指標になると思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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