icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻6号

1995年06月発行

文献概要

特集 第48回日本臨床眼科学会講演集(4) 学会原著

建築用ホッチキス(釘打機)による穿孔性眼外傷の2症例

著者: 飯田文人1 高島保之2 落合優子3 高橋邦昌4 佐久川政尚5

所属機関: 1静岡県立総合病院眼科 2京都大学医学部眼科学教室 3新宮市立市民病院眼科 4天理よろづ相談所病院眼科 5佐久川眼科

ページ範囲:P.1215 - P.1218

文献購入ページに移動
 建築用ホッチキス(釘打機)による眼球穿孔外傷の2症例に対して,早期に硝子体手術を併用して良好な視力を保つことができたので報告する。眼球内容の脱出を最小限にするよう術中に穿孔創を縫合しながら摘出した。硝子体切除により硝子体出血,硝子体中の水晶体物質を除去し,網膜にかかる牽引の解除を計った結果,硝子体膜形成や牽引性網膜剥離を予防できたと思われた。今回使用された釘打機は共に安全装置がなく,また両症例とも保護メガネを着用していなかった。近年,釘打機は建築現場などで常用されており,今後労務災害防止のためにも釘打機の安全装置の付加や衝撃に強いポリカーボネイト製の保護メガネ着用などの対策が必要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?