文献詳細
臨床報告
文献概要
走査型レーザー検眼鏡(SLO)を用いてインドシアニングリーン(ICG)とフルオレセインナトリウム(フルオレセイン)で虹彩の造影を行った。対象は正常群5眼,増殖糖尿病網膜症13眼,落屑症候群3眼である。12眼に虹彩ルベオーシスがあった。
虹彩の正常血管は,フルオレセインでは虹彩実質の薄い部分のみで造影された。一方ICGでは,放射状血管と小虹彩血管輪が造影された。虹彩ルベオーシス例では,フルオレセインでは,虹彩表面に露出した新生血管のみが造影され,造影の初期から新生血管から色素の漏出があった。ICGでは,新生血管の虹彩実質内部分を含めて全走行が造影され,正常血管との接続部まで描出された。ICGでは,全例で螢光色素の新生血管からの漏出はなかった。このため血管像は造影後期まで鮮明であった。
SLOを用いたICG虹彩造影では,褐色虹彩でも正常血管を含む虹彩実質内の血管が造影でき,血管病変の検索に有用であると結論される。
虹彩の正常血管は,フルオレセインでは虹彩実質の薄い部分のみで造影された。一方ICGでは,放射状血管と小虹彩血管輪が造影された。虹彩ルベオーシス例では,フルオレセインでは,虹彩表面に露出した新生血管のみが造影され,造影の初期から新生血管から色素の漏出があった。ICGでは,新生血管の虹彩実質内部分を含めて全走行が造影され,正常血管との接続部まで描出された。ICGでは,全例で螢光色素の新生血管からの漏出はなかった。このため血管像は造影後期まで鮮明であった。
SLOを用いたICG虹彩造影では,褐色虹彩でも正常血管を含む虹彩実質内の血管が造影でき,血管病変の検索に有用であると結論される。
掲載誌情報