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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻6号

1995年06月発行

文献概要

臨床報告

正常眼圧緑内障での中心部視野障害

著者: 北沢万里子1 新家真1 小関信之2 山上淳吉3 鈴木康之4

所属機関: 1東京大学医学部附属病院分院眼科 2東京都老人医療センター眼科 3東京JR総合病院眼科 4東京都青山病院眼科

ページ範囲:P.1255 - P.1259

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 正常眼圧緑内障の中心部視野障害の発生に寄与する因子を明らかにすることを目的として,本症患者の中心部10°内視野障害と,それに関連する可能性のある因子〔年齢,屈折,眼圧,傍視神経乳頭網脈絡膜萎縮/視神経乳頭面積比(parapapillary atrophy/disc比:PPA/D比)〕を,多変量解析を用いて検討した。その結果,年齢とPPA/D比に視野障害度との有意の正相関がみられた。更に全身因子による影響を除外するため視野障害度の左右差と,各因子の左右差を同様に検討したところ,眼圧差が中心10°内下半視野における視野障害度の差と有意の正相関を示した。以上より,正常眼圧緑内障の中心部視野障害には傍視神経乳頭網脈絡膜萎縮の大きさと眼圧の双方が関連すると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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